呼吸器系

胸部X線検査

肺野所見

呼吸器レントゲン図疑わしい所見が認められる場合には、前年度の写真と比較して判定しています。判定がEの場合は、呼吸器専門外来にてCT検査等による精密検査をお受けください。

肺野所見に異常が認められなくても、ぜん息等の呼吸器疾患で管理・治療中の場合、判定はFとなっています。

 

 

主な所見について

治癒所見 過去の炎症(肺炎・気管支炎・肺結核)が治った跡です。一般的には良性所見ですが、場合によっては変化することもあります。
びまん性所見 小さな粒子・線状・柔らかい線状などの影が一箇所に固まらず広範囲に広がって見られる陰影です。代表的には、結核、間質性肺炎・気管支炎などが考えられます。
腫瘤状陰影 境界明瞭なかたまりの陰影です。内部に空洞があるものもあります。肺炎などの感染症や結核腫・腫瘍などで見られます。
胸水 肺炎・ガン・心臓病などが原因で胸腔内に液体が溜まった状態です。たくさん溜まると呼吸が苦しくなります。
リンパ節腫大 リンパ節は肺・気管支・心臓の周囲にあり、炎症や腫瘍などで、リンパ節が大きくなっている状態です。
線状陰影 細いスジ状の陰影のことです。特に病的なものではなく、健康な人でも映ることがあります。
索状陰影 線状よりやや太い陰影のことです。一般的には炎症のあとに出来る古い影で、炎症が原因で起こります。
無気肺様陰影 肺の気管支の一部が閉塞し空気が入らず、つぶれて出来た影の事です。肺に含まれる空気が減ることにより、肺の容積が減少した状態。炎症・腫瘍などの他、痰が詰まって出来ることもあります。
肺術後所見 肺の一部を切除したなど、手術の跡が見られる状態。
縦隔陰影の増大 左右の肺に囲まれた部分を縦隔といい、その中のリンパ節や腫瘍などにより太く腫れることがあり、影としてみられます。
肺のう胞 肺に出来た風船様の袋で、大小様々です。肺の表面にある肺のう胞が破裂すると、空気が漏れ気胸になる場合もあります。原因としてはタバコが挙げられます。
肺気腫 肺胞壁が壊れ大きく伸びきった状態です。肺は伸縮するバネのような臓器ですが、一度壊れてしまうと縮むことが出来なくなり、呼吸が苦しくなります。原因としてはタバコが挙げられます。
気胸 空気が肺から胸腔内に漏れ出て、肺が漏れ出た空気により圧迫されている状態です。自然気胸と外傷性気胸があり、程度により痛みのほか重症だと呼吸が苦しくなることがあります。空気を抜く必要も出てきます。
横隔膜挙上 横隔膜が、通常より高い位置にある状態です。腹部臓器の異常などがある場合にみられることがありますが、ほとんどは、肥満や撮影時の吸気不足によるもので問題はありません。

心陰影所見

心臓・大血管の形や大きさなどに異常があるかどうかを調べます。

X線写真上の心臓は、ほぼ中央から左よりに白い卵形の影としてみえます。これが心陰影で、何らかの変化がみられた場合に所見名がつきます。判定がBであれば特に心配ありませんが、判定がE1の場合は心臓超音波検査等の精密検査が必要です。

主な所見について

大動脈弓突出
(L1突出 ※)
左側第1弓(大動脈弓)の突出した状態です。大動脈弓は、心臓から拍出された血液が直接あたる場所のため、高血圧が続いたり、動脈硬化などにより変形して突出することがあります。
左第4弓突出
(L4突出 ※)
左側第4弓の突出した状態です。何らかの原因で、左心室に負荷がかかり、左室が肥大したり拡張したときにみられます。
大動脈石灰化 大動脈の内壁にカルシウム(石灰)がついている状態です。動脈硬化により壁が傷つき、そこにカルシウムが沈着している疑いがあります。
横隔膜挙上 横隔膜が、通常より高い位置にある状態です。腹部臓器の異常などがある場合にみられることがありますが、ほとんどは、肥満や撮影時の吸気不足によるもので問題はありません。

※突出とは?

心陰影の辺縁はいくつかの弓状にふくらんでみえます。このふくらみを“弓”といい、普通の人より大きくふくらんでいる状態を「突出」といいます。

喀痰細胞診検査

痰を採取して染色し、異常な細胞の有無を顕微鏡で調べる検査です。

痰は肺や気管支から分泌されるため、肺や気管支からはがれ落ちた細胞が含まれており、胸部X線検査で発見されにくい、太い気管支にできるがんを発見することができます。

細胞の変化があっても、必ずがんに移行するというわけではなく、炎症や長期の喫煙によってみられる場合もあります。

細胞の変化の程度によって判定は違いますが、判定がD・Eの場合は呼吸器専門外来にて内視鏡およびCT検査等の精密検査が必要です。

※採取されたものが痰の細胞ではなく、鼻汁や唾液の場合、結果は検体不適となり判定はついておりません。

細胞所見 指導区分 判定区分
喀痰中に組織球を認めない 検体不適
1. 正常上皮細胞のみ
2. 基底細胞増生
3. 軽度異型扁平上皮細胞
4. 繊毛円柱上皮増生
現在異常を認めない
次回定期検査
A
1. 中等度異型扁平上皮細胞
2. 核の増大や濃染を伴う円柱上皮増生
1ヵ月後再検査・追跡 D
6ヵ月以内再検査・追跡 C
精密検査 精密検査 E

 

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