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健康コラム

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今年も流行に備える、インフルエンザ予防の基本―早めのワクチン接種で備えよう

医療法人社団 こころとからだの元氣プラザ

医師 小田原 隆 監修

(元氣プラザだより:2025年11月号)


暑かった季節が過ぎ、涼しさから肌寒さを感じるようになると注意したいのが、冬期に流行する「インフルエンザ」です。国内では毎年、約1千万人がインフルエンザに感染しており、これは国民のおよそ10人に1人にあたります。流行期に入る前に、改めてインフルエンザの基礎知識について知っておきましょう。

インフルエンザとは

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで起こる病気です。インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型、D型の4つの型があり、このうち人に流行を起こすのはA型とB型です。ウイルスは抗原の性質が少しずつ変化する「抗原ドリフト(連続変異)」を起こし、季節性の流行を繰り返します。さらに、数年から数十年に一度「抗原シフト(大きな変異)」が起こり、ほとんどの人が免疫を持たない新型が出現することで、急速に広がり世界的な大流行(パンデミック)につながることもあります。2009年から2010年にかけて流行した「新型インフルエンザ」もその一つで、現在は季節性インフルエンザとして扱われています。

【 流行時期 】
例年12月から3月にかけて流行し、特に1月から2月にかけて患者数が増えるのが特徴です。ただし近年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、例年とは異なる時期に流行が始まることも報告されています。実際、2024年は12月にピークを迎え、やや早めの流行となりました。(今年は昨年よりさらに早くから、注意報レベルの流行が生じています)。

【 症状 】
急激な発熱(38℃以上)、頭痛や筋肉痛、悪寒、倦怠感などの全身症状に続いて、のどの痛みや咳、鼻水など、かぜのような症状が現れます。免疫力が低下している方や高齢の方は、肺炎を伴い重症化することもあります。幼児、妊娠中の女性、持病(喘息、慢性呼吸器疾患=COPD、慢性心疾患、糖尿病など代謝性疾患)がある方も重症化リスクが高くなります。

【 感染経路 】
主な感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」です。

インフルエンザの予防

1. ワクチン接種
ワクチンの接種で発症や重症化を防ぐ効果が期待できます。13歳以上は原則1回、13歳未満は2回接種します(ただし、経鼻ワクチンは1回接種で構いません)。ワクチンは効果が出るまでに約2週間かかり、効果は約5ヶ月ほどとされていますので、流行前の接種をおすすめします。

2. 手洗い・マスク
帰宅後や食事前の手洗い、手指のアルコール消毒、人混みでのマスク着用を心がけましょう。

3. 休養と栄養
十分な睡眠とバランスのとれた食事で免疫力を保つことが大切です。

4.  室内環境の工夫
乾燥を防ぐため湿度は50〜60%を保ち、こまめに換気を行いましょう。

5.  人混みを避ける
体調がすぐれない時や疲れている時は、人が多い場所への外出を控えることも予防につながります。

インフルエンザにかかったかなと思ったら

急激な発熱、頭痛や筋肉痛など全身症状が現れてから12時間以降、48時間以内に医療機関へかかるのが最適です(症状出現12時間以内だと診断が付かないことがあります)。インフルエンザは、発症から48時間以内に抗ウイルス薬を使用することで、ウイルスの増殖を抑え、発熱期間を短くし、周囲への感染拡大を防ぐ効果が期待できます。外来でよく使われる飲み薬と吸入薬にはそれぞれ1回投与の薬と5日間投与の薬があります(そのほかに点滴薬が1種類あります)ので、どの抗ウイルス薬が適切かを医療機関で相談してください。医療機関にかかる際は事前に連絡をし、受診方法の指示を受けてください。
水分補給を心がけ、咳やくしゃみの際はマスクやティッシュで口と鼻を覆い、使用後はすぐに処分して手を洗いましょう。熱が下がっても発症から3〜7日はウイルスを排出し続けているため、この期間は周囲の人にうつさない注意(マスク着用等)も望まれます。

ただし、次のような症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。


最後に

インフルエンザは、毎年少しずつ姿を変えながら流行を繰り返す病気です。ワクチンは感染そのものを完全に防ぐものではありませんが、発症や重症化を防ぐ効果があり、特に高齢の方や持病のある方にとっては大切な備えとなります。
また、昨年接種した方や以前かかったことがある方でも、免疫効果は持続しませんしウイルス側の変異もあるので、毎年の予防接種が重要です。今年の冬も、インフルエンザの流行からご自身や大切な人を守るために、「早めのワクチン接種」と「日常的な予防習慣」を心がけましょう。
当法人でもワクチン接種を行っています。ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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