女性の多くが通る道。更年期を明るく楽に過ごすためにできることは?
医療法人社団 こころとからだの元氣プラザ
副所長、婦人科医 大村 峯夫 監修
(元氣プラザだより:2025年10月号)
多くの女性が月に一度、月経により腹痛、頭痛、腰痛、吐き気などの症状でつらい思いをしています。しかし40歳以降になると少し違う症状が出てきます。それが「更年期」です。
今回は、女性なら誰でも経験する更年期について解説し、少しでも明るく楽に過ごすためのポイントをお伝えします。現在悩まれている女性だけでなく、男性のパートナーにもぜひ知っていただきたい内容です。
更年期と、その時期の体の変化を正しく理解しよう
<メカニズム>
最後の月経が来てから1年間月経がなかった場合「閉経」と判断し、その前後5年ほどの期間を「更年期」と呼びます。日本人の平均閉経年齢は50歳前後といわれ、早い人は40歳前半、遅い人は50歳後半になることもあります。

閉経が近づくと卵巣の機能が徐々に低下し、月経周期は一時的に短くなりますが、さらに低下が進むと今度は周期が長くなり、やがて月経が止まります。
卵巣機能の低下とともに血液中の女性ホルモン「エストロゲン」の量にゆらぎが起こり、急激に低下します。
この時期は全身の機能低下や社会環境の変化とも関連する身体的、精神的な、さまざまな症状が見られます。こうした症状の総称を「更年期症状」といい、日常生活に支障をきたす場合を「更年期障害」といいます。
エストロゲンは肌や髪のハリ、骨や血管の健康、心の安定、代謝のバランスなど、女性の全身を守る役割をしているため、減少することで生活習慣病などの病気にもかかりやすくなります。

<症状>
更年期の間は急激なホルモンバランスの変化が起こるため、さまざまな症状があらわれます。
どんな治療があるの?
治療についてはホルモン補充療法(HRT)と漢方治療が主流です。
まず問診で症状や生活への影響を丁寧に聞き取り、必要に応じてホルモン値の血液検査や骨密度検査などを行います。
そのうえで、体調や希望に合わせた治療法が提案されます。
HRTは不足したエストロゲンを補い、のぼせや発汗、睡眠障害などを効果的に緩和します。
内服薬や貼り薬、塗り薬など種類も豊富で、子宮のある方には黄体ホルモンも併用されます。
一方、漢方は体質や症状に合わせて処方され、冷えやイライラ、不安感など幅広い不調に優しく作用します。
どちらも症状を和らげ、前向きな毎日をサポートしてくれる心強い選択肢です。
症状の程度やライフスタイルに応じて、医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
更年期を明るく楽に過ごす日常のポイント
運動や趣味などで気分転換することも良いのですが、がんばりすぎは禁物です。症状を強くする可能性がある疲労やストレスをためないようにすることが大切です。
家事や介護をパートナーやお子さんと分担したり、職場であれば部下や同僚に仕事を任せたりするなど、自身の負担を減らす工夫をしましょう。「今、更年期なの」と宣言して周囲の理解を得ることも、この時期を乗り切る方法です。
こんな症状は悩まずに専門家に相談を
次のチェックリストで1つでも気になるもの、以前よりも強くなったと感じるものがあれば、医師に相談してみましょう。

日常生活に少しでも支障が出ているなら、我慢して乗り切るよりもコントロールして生活の質を上げていくことが大切です。更年期症状(障害)は、軽減することが可能ですので、思い切って受診してみましょう。
その結果が更年期によるものでなくても良いのです。他の病気が隠れていることが分かれば、早期治療が始められます。医療機関の受診が難しい、ハードルが高いと感じるのであれば、まずは健康診断で医師に相談してみてはいかがでしょうか。元氣プラザの人間ドックのオプション検査でも女性更年期チェックをご用意していますので、症状にお悩みの方はぜひご検討ください。
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