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Vol.12
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家族性乳がんへの対応策
家族の中に乳がんになった方がいる場合、遺伝が気になるという声を耳にします。例えば妻の母親など第一度近親者(親・子・姉妹)に乳がんの患者さんがいる場合は、本人の乳がんリスクは2倍になると考えられます。
こうした家族性の乳がんは、2種類の遺伝子の変異が深く関係していることが、すでに証明されています。米国の統計では患者さんの5〜10%、日本ではそれより少ない2〜3%の方が、この家族性の乳がんと推測されます。またこの遺伝子は、卵巣がんの発症にも影響しているといわれています。さらに、この遺伝子をもった人が生涯に乳がんを発症する確率は、80〜90%あるとされています。
乳がんが増えている米国では、この遺伝子が検出された場合には、予防的に両方の乳房と卵巣を切除したり、乳がんの治療に使う抗がん剤を服用する方法が、すでに行われています。しかし日本では、診断や予防処置と共に保険の適応がないことや、精神的・身体的な後遺症に対するケアが確立していないのが現状です。
近親者に乳がんが多い方の場合、対策のポイントは、定期的に検診を受けることと、自己触診を忘れないことです。乳がんは、検診さえ受けていれば、決して怖い病気ではありません。具体的には、乳がん専門医でのマンモグラフィーや超音波での検診を毎年、あるいは半年に1回受け、集団健診よりも密度の濃い検査をお勧めします。専門医での検査は自己負担になりますが、予防への投資は、仮に病変が見つかったとしても、最小限の治療ですむため、費用的にも何倍もの効果があるのです。
また触診では、しこり、乳首からの分泌物、形の変形がないか、お風呂あがりに毎日チェックしてください。いつもと違う変化に気づいたら、すぐに専門医を受診すれば安心です。客観的にご主人が触診してあげるのも有効ですよ。
医療法人社団「こころとからだの元氣プラザ」
婦人健診チーム チーフドクター 大村峯夫
